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update:2010.11.01 担当:劉 建
晋書巻九十五
列伝第六十五
隗炤
人物簡介

隗炤(生没年不詳)は汝陰郡の人である。易に精通していた。財産を埋蔵し、その地点が易で解読できるように記した木札を死に際に妻に授けて、自分の死後に立ち寄ることを予見した龔という皇帝の特使に解読させ、妻に財産を与えることに成功した。

本文

隗炤,汝陰人也。善於易。臨終,書版授其妻曰:「吾亡後當大荒窮,雖爾,慎莫賣宅也。卻後五年春,當有詔使來頓此亭,姓龔,此人負吾金,即以此版往責之,勿違言也。」炤亡後,其家大困乏,欲賣宅,憶夫言輒止。期日,有龔使者止亭中,妻遂齎版往責之。使者執版惘然,不知所以。妻曰:「夫臨亡,手書版見命如此,不敢妄也。」使者沈吟良久而悟,謂曰:「賢夫何善?」妻曰:「夫善於易,而未曾爲人卜也。」使者曰:「噫,可知矣!」乃命取蓍筮之,卦成,撫掌而歎曰:「妙哉隗生!含明隱跡,可謂鏡窮達而洞吉凶者也。」於是告炤妻曰:「吾不相負金也,賢夫自有金耳,知亡後當暫窮,故藏金以待太平,所以不告兒婦者,恐金盡而困無已也。知吾善易,故書版以寄意耳。金有五百斤,盛以青甕,覆以銅柈,埋在堂屋東頭,去壁一丈,入地九尺。」妻還掘之,皆如卜焉。

隗炤は汝陰郡の人である(1)。易に精通していた。〔隗炤は〕死に際に、字を記した木札を妻に授けて言った。「私の亡き後には、きっと大凶作で困窮するだろうが、たとえそうだとしても、絶対に我が家を売却してはいけない。五年後の春には、皇帝の特使がこの亭に立ち寄るだろう。その特使は龔という姓で、彼は私に負債があるので、すぐにこの木札を携えて、彼に返金を要求しに行ってくれ。いま言ったことを間違ってはいけないぞ。」隗炤が死んだ後に隗炤の遺族はたいへん貧困にあえいで、家を売却しようとしたが(2)、夫の言葉を思い起こしたので、〔売却〕しなかった。〔夫が言い残した五年後の春の〕期日になると、龔という使者が亭に立ち寄ったので、妻は木札を携えて、使者に返金を要求しに行った。使者は木札を持って迷い、どうしてよいかわからなかった(3)。妻が言った。「夫が死に際に手ずから木札に書き、このように命じたのですから、決してでたらめではありません。」使者は非常に長いこと物思いに沈んでようやく悟り、言った。「あなたのだんなさんは、何がお得意でしたか?」妻が言った。「夫は易に詳しかったのですが、一度も人のために占うことはありませんでした。」使者が言った。「ああ、わかった。」そこで〔侍者に〕めどき(占いに用いるノコギリソウの茎)を取りに行って占うように命じ、卦が出ると(4)、軽く掌を叩き、褒め称えて言った。「たいしたものだ、隗生!〔物事を〕明察する知能を秘めながら痕跡を隠し、困窮と栄達の理を見極めて吉凶を知り尽くしていたのだ。」そこで隗炤の妻に告げた。「私に負債はありませんよ。あなたのだんなさんご自身が金を保有していたのです(5)。自分の亡き後、しばしの間暫くは苦しい境遇が続くことを知っていたので、金を隠蔵しておき、世が平穏になるまで待とうとしたのです。妻子に教えなかったのは、金が尽きてもまだ貧困が続くことを恐れたからなのです。〔だんなさんは〕私が易に詳しいことを知っていたので、木札に書いて意を伝えたのです。金は五百斤あり、青い甕(6)にしまわれ、銅製の盤で蓋がされ、邸宅の東側の壁から一丈、地上から九尺の地点に埋蔵されています。」妻は自宅に戻って教えられた地点を掘り起こしてみたが、ことごとく占いと同じで〔埋蔵金も見つかったので〕あった(7)

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