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update:2021.01.11 担当:劉 建
晋書巻九十五
列伝第六十五
孟欽
人物簡介

孟欽(生没年不詳)は洛陽郡の人である。方術を修得し人々を惹きつけた。苻堅の陰謀にも方術によって逃れ、苻堅の死後、青州に再びその姿を現すが、苻朗に捜索されると海上の島に逃れた。

本文

孟欽は洛陽郡の人である。左慈や劉根が身につけていた方術を修得していたので、人々は惑わされて、孟欽に付き従った。苻堅は〔孟欽を〕長安に来るよう呼び寄せたが、大衆を惑わすのを憎んで、苻融に孟欽を誅殺するよう命じた。まもなく孟欽が来ると、苻融は孟欽に留まらせて、郡の役人の宴会に招待した。酔いが回ったところで、孟欽を取り押さえるように側近に目配せした。孟欽は竜巻へと変身し、邸宅の外へと飛び出した(1)。しばらくして、孟欽が城の東にいると報告する者がいたので、苻融は騎兵を遣わして孟欽を追ったのだが、もうすぐ追いつくという時になって、孟欽はたちまちのうちにはるか遠くへと去っていた。時に軍勢に防ぎ止められたり、時に谷川が行く手を阻んだりしたので、騎兵は通ることができず、結局、孟欽の居場所は分からずじまいであった。苻堅の末期、孟欽は青州に再びその姿を現した。苻朗が孟欽を捜し尋ねて行ったが、孟欽は海上の島に行方をくらました。

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