(このページの先頭)
update:2021.02.20 担当:永一 直人
晋書巻九十六
列伝第六十六
荀崧小女灌
人物簡介

荀灌(302〜?)は、潁川郡臨潁県の人である。魏の太尉の荀彧の玄孫である荀崧のすえむすめ。幼くして非凡なふしがあった。建興三年(315)、荀崧が杜曾に包囲されると、勇士数十人を率いて城を脱出し、石覧のもとを訪れて援軍を求め、父を救った。

本文

荀崧のすえむすめの荀灌は、幼くして非凡なふしがあった。荀崧が襄城太守になると、杜曾に包囲されて、味方が弱く、糧食も尽きてしまった。もと部下で平南将軍の石覧に救援を求めようと思ったが、抜け出る方法がなかった。荀灌はときに年が十三だったが、そこで勇士数十人を率いて、城の囲みを越えて夜中に脱出した。賊はすばやく追いすがってきたが、荀灌は将士を督励して、かつ戦いかつ進み、魯陽山に入って逃れることができた。自ら石覧のもとを訪れて援軍を求め、また荀崧の手紙をつくって南中郎将の周訪に救援を請い、義兄弟のちぎりを結ばせた。周訪はただちに子の周撫に三千人を率いさせて石覧と合流させ、ともに荀崧を救援した。援軍が来たと聞いて賊が逃げ散ったのは、荀灌のはたらきである。

更新履歴
この頁の最初へ